グリーンケミストリーの未来について

グリーンケミストリーの未来について

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グリーンケミストリーの考え方とは「排出した環境汚染物質を処理する」のではなく「環境汚染物質を排出しない」ということで、化学物質管理の考え方に基づいています。

 

新12か条である化学物質管理

 

グリーンケミストリーとは、化学物質や化学製品による健康と環境の負荷を、ライフサイクル全般にわたって低減させる概念です。「グリーンサスティナブルケミストリー(持続的社会のための環境共生化学)とも呼びます。

 

始まりは米国科学者のポール・アナスタス、1990年に提唱しました。彼は1998年に著書「グリーンケミストリー」で基本概念を述べています。

 

  1. 環境汚染物質ははじめから出さない。
  2. 原料を無駄にしない合成をする。
  3. 健康と環境に害のない反応・生成物にする。
  4. 原料はなるべく再生可能資源を使う。

 

彼は12か条を提唱しました。そしてEU、日本に広まったのです。

 

OECDは98年に「OECDサスティナブルケミストリープログラム」を加盟国に提案しました。日本もこれを受けて、グリーンケミストリーの推進活動が活発となっていきます。1999年11月に産学官の化学関係者が集結し「グリーンケミストリーワークショップ」を開催しました。

 

この会合で「製品設計、原料選択、製造・使用方法、リサイクルなどの製品ライフサイクルを見通した技術革新をすることで、健康と環境および省資源・省エネルギーを実現する化学技術」と定義することが合意されたのです。

 

グリーンケミストリーの未来について。取り組みなど

 

実用化を目指すのは2020年

 

日本では、グリーンケミストリーが概念から技術としての位置づけがなされました。ワークショップの合意事項の達成のために、2000年3月に科学関係の産学官の集結した「GSCN(グリーンサスティナブルケミストリーネットワーク)」が発足しました。技術開発が本格化したのです。

 

2008年4月、経産省は「技術戦略マップ2008」を発表しました。その中で、2020年の市場導入を目標としグリーンケミストリーの工程表を示し、定量的に評価できる手法の開発と標準化をGSCNを通じ推進しているのです。

 

経産省とNEDOは、2008年度から「グリーン・サスティナブルケミカルプロセス基盤技術開発」を開始しています。このプロジェクトの目指すところは、日本全体の産業力強化と環境負荷低減の両立です。そのためのグリーンケミストリーの技術確立を目指しています。


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